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RO水などの「純水」は危険で美味しくないって本当?体に悪いのか調べた結果は

更新日:2021年10月02日

投稿日:2021年08月15日

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ウォーターサーバーや浄水器で飲める「RO水」
RO水は特殊フィルターで不純物をすっきり取り除いた水で、安全面を気にする人や、コストを抑えたい人に支持されています。

しかしRO水について調べてみると、「危険」「体に悪い」との情報が出て来て、「RO水って飲んで大丈夫?」と気になりますよね。
そこで今回はRO水の危険性や、美味しさについて徹底調査しました。

また天然水との比較や、RO水のメリット・デメリットもまとめたので、RO水が気になっている人は参考にしてみてください。

RO水(純水)は飲むと危険?体に悪いと言われる3つの理由!


RO水は「Reverse Osmosi」の略称で、水以外の分子を透過させない特殊フィルター(逆浸透膜)を用いて、浄化された水を意味します。

またRO水は純度の高い水であることから、「ピュアウォーター」「純水」と言われることもあります。

ここでは「RO水は危険」と言われる3つの理由を見ていきましょう。

  

1.ミネラルが含まれていない

元素記号

 

ミネラルは健康維持に欠かせない、5大栄養素のひとつ。
そんなミネラルには、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・カリウムなどがありますが、これらの成分は体で合成されないため、食物から常に摂取しないといけません。

 

水道水や天然水には、マグネシウムなどのミネラルが含まれていますが、RO水は特殊フィルターによって不純物だけではなく、体に必要なミネラルまでも取り除いてしまいます。

WHO(世界保健機関)のレポートでは、ミネラルを含まない水を飲むことによって、ミネラル不足を招き、その結果骨折のリスクや疾病など、「健康被害につながる恐れ」があると報告しています。
HEALTH RISKS FROM DRINKING DEMINERALISED WATER

そのためミネラルが含まれていないRO水をたくさん飲んでも、健康上のメリットがあるとは言えず、逆にミネラル不足に陥ってしまう可能性があることから、危険と言われる要因になっています。

 

2.溶解性が高い

溶解性は物質を液体に溶かすことを意味しますが、水は溶解性にとても優れています。
例えば水に砂糖を入れてかき混ぜると、たちまち砂糖は水に溶けていきますし、コーヒーや赤ちゃん用のミルクなどの粉末も、水に混ぜると溶け込みますよね。

 

RO水などの純水は、純度の高い水になるため、溶解性の効果が高まります。
その溶解性の高さを活かし、精密機械の汚れを落とすために「洗浄剤」として使用されることもあります。
そのように、モノを溶かす作用の大きいRO水を頻繁に飲むと、体の栄養素まで溶かしてしまい、体のバランスが保てなくなるのではないかと懸念されることがあります。

 

3.品質保持しにくい

RO水の原水として、水道水を使用する場合が多くあります。
水道水には消毒効果のある塩素が含まれていて、安全面が保たれていますが、RO水は、塩素などの不純物も取り除いてしまうため、ほぼ水だけの状態になります。

 

不純物が含まれていない分、未開封の場合だと長期の保存ができますが、雑菌が混入した場合は、水の劣化が生じやすく、傷みやすくなります。傷んだ水を飲んでしまうと、腹痛や吐き気などの体の不調につながる恐れがあるでしょう。

 

RO水などの純水は一度開封したら早目に飲み切ることが大切で、扱い上の注意点があることから、危険と言われる要因のひとつになっているのです。

 

そもそもRO水とは?RO水は2種類ある!

RO水とは、ROフィルターという特殊なフィルターを使用し、水道水などの原水から不純物を除去した水のこと。
RO水には、ROフィルターを通過させただけのものと、ミネラルを人工的に加えた「デザインウォーター」の2種類があります。

 

ROフィルターのろ過性能について分かりやすく説明すると、浄水器の活性フィルターの孔が0.1マイクロメートルであるのに対して、ROフィルターは0.0001マイクロメートルの超微細孔になっています。
そのため、ROフィルターでは微細な不純物でさえスッキリ除去できるのです。

 

RO水は「天然水」と比較してどう違うの?

RO水は天然水や水道水などと比べて、どう違うのか詳しく見ていきましょう。

 

・RO水と天然水の違い

天然水は主に地下水を汲み上げ、ろ過・加熱処理した水です。
天然水も雑菌処理をしますが、ミネラルなどの成分はそのまま活かすため、必要最小限のろ過を行います。
天然水は含まれているミネラルによって、味わいやコクがあるのが特徴。

 

一方、RO水は基本的に水以外の分子を除去した水となるため、不純物はもとよりミネラルも含まれていないので雑味がなくスッキリとしています。
また天然水は、決められた採水地で汲むため、運用コストは高くなりがちです。
RO水はROフィルターを使用すれば、原水が何であったとしても、RO水は作れてしまうため、コストを抑えることができます。

 

・RO水と水道水の違い

水道水は河川などから汲まれた水を、浄水場などの処理施設で飲用水として問題がない「清潔な水」に変化させています。
また水道水には、飲用水として安全性を保つために、51項目もの水質基準が設けられ厳重に管理されています。

 

しかし住んでいる環境や、水道水に含まれる残留塩素によって、混入物の心配があったり、カルキ臭などを感じたりすることがあるでしょう。
一方、RO水はROフィルターでろ過させた純度の高い水なので、味わいを楽しむことはありませんが、異物混入の心配がない、クリアな水をいつでも飲むことができます。

 

・RO水と超純水の違い

RO水は不純物などの混じり気がほぼない、純水になりますが、超純水はさまざまな技術を用いて、限りなく水だけにしています。
超純水では固形物などの不純物はもちろんのこと、水に溶け込んでいるガスも除去しています。

 

そのため超純水は飲用水としてよりも、不純物の混入が許されない医療用の注射用水や、高い溶解性を活かし、半導体などの洗浄用水として使用されることがあります。

 

 

気になる!RO水の作り方

ROフィルター

株式会社オーセンテック-逆浸透膜(R/O)とは

RO水はどのようにして作られるのでしょうか。
RO水に使われるのは水道水や天然水で、逆浸透膜という特殊のフィルターを通して作られます。
具体的なRO水の作り方は、不純物の多い水道水などを、圧力をかけて逆浸透膜にろ過させて、水分子だけを取り出す作業を行います。

 

RO水は何が除去されているの?

純度の高さが特徴のRO水。ROフィルターによって、除去される物質は主に4項目あり、その一部は下記の通りです。

 

無機物質・・・カルシウムなどのミネラル

無機塩類・・・溶存ガス

有機物・・・農薬、環境ホルモン、鉄さび

微生物・・・真菌類、バクテリアなど

 

ROフィルターは水以外の分子は基本的にろ過させないので、安全面で気になる不純物はスッキリと除去します。
ただ気になるのは、味わい成分としてのミネラルまでも取り除いてしまうこと。
RO水はきれいな水に間違いありませんが、味気を感じにくいのが特徴です。

 

RO水はどこで手に入る?

RO水を飲む場合は、3つの選択肢の中から選ぶことが多いでしょう。

 

スーパーの無料水

スーパーではRO水の給水コーナーが設けられていることがあり、そこで専用の容器を購入すれば、手軽にRO水を使用できます。

 

ただ注意点としてはボトルを繰り返し使用していると、雑菌が繁殖している可能性があります。
清潔に保つためには、容器の定期的な買い替えも必要でしょう。
また不特定多数の人が使用すること、サーバーのメンテナンス状況が不明なことなど気になる点もあります。

 

ウォーターサーバー

宅配水としてRO水が飲めるウォーターサーバー、水道水を注ぎROフィルターによって自宅でRO水を作るウォーターサーバーがあります。
RO水が飲めるウォーターサーバーは、天然水のウォーターサーバーと比べると水のコストがかからない分、低価格で利用できるのが特徴です。
宅配水にはミネラルが加えられているものもあります。

 

浄水器

水道管にROフィルターのある浄水器を取り付けることで、蛇口をひねれば、いつでもクリアな水が使用できます。
手間をかけずに、RO水を惜しみなく使用したい人にとってはピッタリですが、使用する際には、数万円の工事費用がかかり、定期的なメンテネンスが必要となります。

 

また浄水器を設置することで、タンク下や水栓まわりに場所をとってしまうことも気になる点でしょう。

 

RO水は美味しいの?

RO水は不純物をすっきり除去した、クリアな水ですが、その味わいはどうなのでしょうか。
水の美味しさを決める要件は以下の通りです。

項目 数値 特徴
蒸発残留物 30〜200mg/L
・水が蒸発した後に残る物質で、成分は主にミネラル分。
・蒸発残留物が多いと苦みや渋みなどを感じ、適度に含まれると、コクのあるまろやかな味がする。 
硬度 10〜100mg/L
・主なミネラル分である、カルシウム及びマグネシウムの含有量。
・おいしい水の条件としては、硬度成分が適度に含まれることが必要。・硬度の低い水は「軟水」といい、味にクセがない。

 

遊離炭酸 3〜30mg/L
・炭酸ガスのことで、適度に含まれるとさわやかな味わいになる。

RO水はこれらのうま味成分も取り除いてしまうため、水の美味しさを感じにくくなります。
RO水にはミネラルを加えた「デザインウォーター」もありますが、人工的とあって、天然水と比べた場合、その美味しさは劣るといえるでしょう。

 

RO水の3つのメリット

RO水の特徴について見てきましたが、ここではRO水を選ぶメリットをまとめています。

 

1.均質である

RO水はROフィルターによって不純物を除去しているので、限りなく純度の高い水となっており、クセがなく雑味がありません
そのため味噌汁やプロテインなどに使用しても、天然水のような味わいが影響することはないのでいつも安定しています。

また、天然水のように採水地や環境によって味わいが左右されることがないので、いつも均質な水が欲しい人にはピッタリでしょう。

 

2.コスパが良い

RO水は、水道水などの原水をROフィルターでろ過させれば作ることができるのが大きな特徴です。
天然水のように、決められた採水地で水を汲むことや、水を運ぶコストなどは発生しません。
そのため、低価格でクリアな水が飲みたい人や、惜しみなく水を使いたい人に選ばれることが多いです。

 

3.未開封であれば長持ちする

RO水は微細なROフィルターによって不純物を除去しているため、未開封であれば雑菌が繁殖するリスクは限りなく低くなります。
例えば天然水の賞味期限が3~6ヶ月であることが多いのに対して、RO水は6~12ヶ月と長期間保存できることも。
RO水は災害時の備えとしてもおすすめです。

 

RO水の3つのデメリット

次にRO水のデメリットも確認しておきましょう。

 

1.体に必要な栄養素まで除去される

RO水はミネラルなど、体に必要なものまで除去されるのが気になる点です。
毎日飲むものなら健康面でメリットがある方が良いですよね。
RO水には、ミネラルを加えたものもありますが、「人工的」であるため、天然水と比べると良いイメージを持たない人もいるでしょう。

 

2.天然水のような味わいを楽しめない

ミネラルは、水の美味しさや舌ざわりなどを決める大きな要素です。
天然水はカルシウムやバナジウムなどの天然ミネラルを多く含むものもあり、あまみ・まろやかさ・コクなど、風味を楽しめるというメリットがあります。

 

対してRO水はこれらのミネラルを除去しているため、味わいはほぼ感じずスッキリとした後味が特徴。
そのため、水の味わいや風味を楽しみたい人にとってはRO水は物足りなく感じてしまうこともあるでしょう。

 

3.開封後は早目に飲み切る必要がある

RO水は水道水に含まれる、消毒成分としての塩素なども除去します。

そのため、開封した場合は雑菌を抑える作用がなく、菌が繁殖しやすくなるため、傷みやすくなります。

傷んだ水を飲むとお腹を壊すなどの不調につながることもあるので、開封後はすぐに飲むことを徹底しておくことが大切です。

 

RO水がおすすめな人は?

RO水の特徴やメリット・デメリットをまとめてきましたが、RO水がおすすめな人はどんな人でしょうか。

 

・水の美味しさを求めていない

・毎月のコストを抑えたい

・備蓄用の水が欲しい

・料理などに惜しみなく使いたい

 

RO水は雑味がなく、スッキリとしている味が特徴です。
また水道水や天然水など、あらゆる水でも、ROフィルターでろ過すればRO水は作れてしまうので、天然水よりも安く使用でき、料理などにも使いやすいでしょう。

 

RO水は未開封であれば賞味期限が比較的長いので、備蓄用に購入しておきたい人にもおすすめです。

 

健康的な生活を送りたい人におすすめなのは?

水本来の恵みを活かし、美味しさを楽しみたいなら「天然水」がおすすめです。
天然水は地下で汲み上げられ、天然ミネラルが豊富に含まれている上に、必要な殺菌処理などがきちんと施されています。

 

体内バランスをサポートするミネラルによって、健康面や美容面にもうれしいメリットがあるでしょう。
また採水地によって水質も異なることから、水がもつ味わいを堪能できます。

 

RO水(純水)は危険なのかまとめ

RO水の危険性や、体に与える影響などをまとめました。
RO水は不純物を限りなく除去したきれいな水ですが、貴重なミネラルまで取り除かれています。

 

また純度の高い水に変化することで、モノを溶かす作用が大きくなり、飲み続けることによって、体内の栄養素にも影響が及ぶのではないかとも危惧されています。
健康面で考えると、RO水などの純水を飲み続けることは、あまりメリットがないと言えるでしょう。

健康面や美容を考慮し、美味しさにこだわりたい人には「天然水」が適しています。

日々の生活に欠かせない水ですが、使用する場面を意識して、適切な水選びをしていきましょう。

 

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