【富岡展】山水
深山はかつて神仙の住処や冥界に通じる場として畏敬の念をもって見られました。山々の遠景や樹木、岩石、川の流れなどの風景が描かれた山水画は深い精神性を湛えた作品も多く、見ていると作品の中に引き込まれるような不思議な魅力が感じられます。
江戸時代前期の禅僧・玉舟宗璠(ぎょくしゅうそうばん)(1600-1668)が賛を施した「瀟湘八景図屏風」(しょうしょうはっけいずびょうぶ)、近代の橋本雅邦(はしもとがほう)(1835-1908)の「山水図屏風」、富岡鉄斎(とみおかてっさい)(1836-1924)の「四季山水之図」四幅対、中国明代の山水を描いた掛幅や画巻など、日本と中国の山水画に加え、山水をモチーフとする東洋陶磁作品を展示します。
山水画の幽玄な世界や簡素で明るい雰囲気の山水文様をお楽しみください。