子供を良い住宅環境で育てたいけど今の経済状況では厳しいと考えている親御さんは多いと思います。
今回は、そういった考えを持っている子育て中又は若者夫婦世帯をお助けする国の住宅支援事業についてご説明していきます。
子供未来住宅支援事業とは
子供未来住宅支援事業とは、若者世帯だけではなく、18歳未満の子供がいる子育て中の世帯であれば、40代や50代でも対象にしています。
「一定の省エネ性」の住宅性能とすれば、費用が加算される必要がないため、多くの人が利用しやすい制度となっています。
新築について
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ここでは新築に関する子供未来住宅支援事業について、全体の概要、補助要件を分かりやすくご説明していきます。
また、中古住宅のリフォームについては以下のサイトをご確認してください。
https://www.sumai-fun.com/money/kodomomirai-re/
要件
▲対象者
この制度の対象となる子育て世帯、若者夫婦世帯の定義は以下の通りです。
子育て世帯は、令和3年4月1日時点で18歳未満の子を有する世帯を定義とします。
また若者夫婦世帯は、申請時点で既に夫婦であり、どちらかが令和3年4月1日時点で39歳以下の世帯を対象です。
なお、年齢に関しては令和3年4月1日時点での判定となります。
▲対象住宅
補助の対象住宅は、注文住宅の新築か新築分譲住宅の購入のどちらかです。中古住宅は補助対象外となります。
▲取得期限
工事請負契約もしくは売買契約を令和3年11月26日から令和4年10月31日までに締結していなければなりません。
交付申請期限は、令和4年3月頃から令和4年10月31日を予定しています。
なお、この交付申請期限は予算の執行状況によって、変更される可能性があるのでご注意ください。また、申請時点で工事が完了している又は工事が補助額以上の出来高に達している必要があります。
補助額
補助対象とするには、原則延べ床面積が50㎡以上で①「ZEH」、②「省エネ性能が高い住宅」、③「一定の省エネ性を有する住宅」のいずれかの住宅性能とする必要があります。
以下補助対象となる住宅について解説していきます。
① ZEH
ZEHは1戸の最大補助額が100万円です。
ZEHとは、断熱性能が高い・燃費の良い暖房や給油を使用・太陽光発電などにより再生可能エネルギーを創る、これらによって消費エネルギーを20%減らし、使用するエネルギーと同じ分発電などで補うことを目指した住宅を指します。
つまり、創るエネルギーと使うエネルギーがほぼ同じの省エネ性能が高い住宅のことです。
② 省エネ性能が高い住宅(認定住宅)
認定住宅では、1戸の補助額が80万円です。
この認定住宅には長期優良住宅と認定低炭素建築物・性能向上計画認定住宅の2種類があります。
長期優良住宅とは、長期的に安心して暮らせる水準に達しているとして、行政庁に認定された住宅を指します。
認定低炭素建築物・性能向上計画認定住宅とは、高い耐熱性を備え、省エネルギー性能に優れた住宅の水準に達しているとして、行政庁に認定された住宅を指します。
③ 一定の省エネ性を有する住宅
一定の省エネルギー性を有する住宅は1戸の補助額が60万円です。
これは、近い将来標準化が見込まれる断熱性能等級4かつ一次エネルギー消費量等級4の性能がある住宅となります。
補助金を受け取るためのスケジュール
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スケジュールとして、まずは令和3年11月26日から令和4年10月31日までの間に工事請負契約又は売買契約を締結する必要があります。
次に、事業者登録を行った後、令和4年10月31日までに建築工事に着工し、令和4年3月から令和4年10月31日までに交付申請しなければいけません。
そして、戸建住宅は令和5年5月31日までに、共同住宅等で階数が10以下 の場合は令和6年2月15日までに、共同住宅等で階数が11以上 の場合は令和6年12月31日までに住居の引き渡しと入居を行い、完了報告をする必要があります。
●手続き
▲申請の流れ
子供未来住宅支援事業は、工事施工業者、住宅販売会社が補助事業者となり申請を行うため、一般の住宅取得者による申請手続きはありません。
なお、補助金は、補助事業者が受け取ることになり、最終的に住宅取得者に戻されます。
以下、申請の流れを説明していきます。
① 事業者登録
② 工事請負契約・売買契約
③ 着工
④ 交付申請
⑤ 交付決定、補助金交付
⑥ 完成、引越し、入居
⑦ 完了報告
▲他の補助金との併用不可
基本的に子供未来住宅支援事業は、補助対象が同じ国である他の補助制度と国の費用が十分に与えられている地方公共団体の補助制度とは原則として併用出来ません。
まとめ
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今回は、子供未来住宅支援事業についてご説明していきました。
申請自体はご自身でする必要がありませんが、家を建てるのならば令和4年10月31日までに手続きを済ませておきたいですね。
子育て中の方も若者夫婦の方もこういった事業を知ることで、子育てに関する将来の不安を少しは和らげることができたのではないでしょうか。
国が行っている事業を最大限活用して、子供が元気に育ちやすい住環境を与えてあげられるといいですね。