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大晦日の除夜の鐘。年越しの定番でテレビから音を聞くことはあるけれど、実際に聞いたこと、撞いたことがある人は少ないのではないでしょうか?
今回は足立区で実際に除夜の鐘を撞けるお寺についてリサーチしました。そもそも除夜の鐘って何?ということも調べてみましたので、お子さんに説明する際にご活用くださいね。
除夜の鐘って?
除夜の鐘は大晦日の夜からお正月にかけて鳴らす鐘のことで日本仏教の行事のひとつとなります。除夜とは大晦日の夜のことをさしています。
お寺で見かける大きな鐘の正式名称は「梵鐘(ぼんしょう)」と言う仏具。
この鐘の音は人間の苦しみや悩みを断ち切る効力があると言われています。
「梵鐘(ぼんしょう)」は普段から朝夕の時報、法要の開始の合図として鳴らされています。通常は修行を積んだ僧侶が鳴らすものなのですが、大晦日の除夜の鐘は、苦しみを断ち切ることができると一般の人に知られたことから大晦日に除夜の鐘を撞く風習が広まったと考えられています。
なぜ108回撞くの?
除夜の鐘を撞く回数に関しては諸説あります。
一番有名なのは人間の煩悩が108個あるという説。
煩悩の数だけ鐘を撞き、怒りや悲しみ苦しみなどを取り除き新しい気持ちで年を迎えるというものです。
他にも月の数の12、二十四節気の24、七十二候の72をすべて足した108という説や、仏教用語で避けることのできない苦しみを表す「四苦八苦(4×9)+(8×9)=108」という説もありますよ。
どの説にしても、今年の苦しみを取り除き新しい気持ちで新年をむかえるということに変わりはありませんね。
【足立区】除夜の鐘が撞ける寺院3選
ここからは実際に除夜の鐘が撞ける足立区のお寺について紹介します。毎年多くの人で賑わう名所から、近所の人が訪れる穴場スポットもありますよ。ぜひ参考になさって下さいね。
西新井大師
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真言宗豊山派の寺院で正式名称は「五智山遍照院總持寺(ごちさん へんじょういん そうじじ)」。
弘法大師空海が悪疫の流行に悩む庶民を救うため、自ら十一面観世音尊像を造り病の流行をおさめたと伝えられています。
「関東三大厄除大師」のひとつでもあり、厄除け祈願を中心に家内安全、息災延命などを祈る祈願寺として多くの人に親しまれてきました。
そんな西新井大師では毎年元旦0:00より無料で除夜の鐘が撞けますよ。
除夜でなくても鐘は撞かせてもらえるので、夜更かしが厳しいお子さんは日中に体験してみてくださいね。
実は西新井大師にはママに嬉しいパワースポットもあるんです!
女性の願いを聞いてくれる「如意輪観音」様や、美人伝説がある「聖観世音菩薩像」がいらっしゃいますよ。
山門入ってすぐ左の塩に囲まれたお地蔵さん「塩地蔵」も見どころのひとつ。イボ取りなどのご利益があり、こちらの塩をいただき患部にすりこんでご利益があれば倍量の塩をお返しする習わしがあります。また商売繁盛、出世運にご利益のある「出世稲荷明神」もあるので、家族皆の願いを叶えてくれそうですね。
東武大師線大師前駅下車すぐというアクセスのよさも魅力です。
お参りの帰りにはぜひ名物草団子を味わってみてください。山門の両脇には「清水屋」と「中田屋」という草団子屋さんがありますよ。
両店で声掛けをしてくれているので、食べ比べしてみるのも楽しいですね。
境内には出店もたくさん出るので賑やかで楽しい雰囲気を味わえます。
初詣は西新井大師にでかけてみてはいかがでしょうか。
基本情報
西新井大師
住所:東京都足立区西新井1丁目15-1
電話:03-3890-2345
HP:https://www.nishiaraidaishi.or.jp/
アクセス:東武大師線「大師前駅」下車すぐ
吉祥院
吉祥院は真言宗豊山派の寺院。徳川家康が鷹狩りの際に御膳所としたと言われる歴史ある寺院となります。本尊は現世安穏、所願成就にご利益のある大日如来です。
2004年に建てられた山門には身丈8尺ある大迫力の仁王像が邪念を持つものが中に入らぬようにらみをきかせていますよ。打って変わって山門裏側には普賢菩薩(ふげんぼさつ)・文殊菩薩(もんじゅぼさつ)様が柔和な表情で見守ってくれています。お子さんとお立ち寄りの際は表門裏門を見比べてじっくり鑑賞してみてくださいね。
本堂手前左側には鐘楼があり、大晦日には鐘を撞くことができますよ。
美しく静かな境内で心穏やかに鐘をつける穴場スポットとなっています。
基本情報
住所:東京都足立区本木西町17-5
電話:03-3890-3094
HP:http://kichijo-in.com/index.html
アクセス:
・日暮里・舎人ライナー「扇大橋駅」下車、徒歩10分
・東京メトロ、東武線、つくばエクスプレス「北千住駅」西口より東武バス2番乗り場「西新井大師行き(本木新道経由) 」北01番「本木小学校」 下車徒歩5分
勝専寺
浄土宗の寺院で、正式名称は「三宮神山大鷲院勝専寺」。山門の色が朱色であることから地元では「赤門寺」と呼ばれ親しまれています。勝専寺の千手観音像が千住の地名の由来という説があり、江戸時代には徳川秀忠や家光ら歴代の将軍が利用した由緒あるお寺となっています。
こちらの山門、普段は閉まっているのですが1月と7月の15~16日の閻魔詣には開放され、境内や門前に出店がならびます。閻魔さまにお参りすると日頃の非を許してもらえる上に万病にご利益があるそうです。下町らしいお祭りの雰囲気が味わえると評判で閻魔詣は例年多くの人で賑わいます。貴重な御開帳の機会に訪れてみたいものですね。
大晦日には入口脇にある鐘楼の鐘をつくこともできますよ。1938年に建立された本殿は白壁の洋館風となっています。当時としては珍しいレンガとコンクリートでできておりレトロでおしゃれな雰囲気。鐘撞きの際は美しい本殿へのお参りを忘れないでくださいね☆
基本情報
住所:足立区千住2-11
電話:03-3881-2358
アクセス:「北千住駅」西口より徒歩5分
まとめ
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いかがでしたでしょうか?
大晦日はキリっと澄んだ空気の中で除夜の鐘をついてみるのもいいですね。
お子さんにとっても一年で唯一夜更かしができる日となっています。
家族で夜におでかけし、鐘を撞くという体験は忘れられない思い出となるのではないでしょうか?
鐘楼のあるお寺では日中に鐘を撞かせてもらえることもありますので、事前に確認の上、明るいお昼に鐘撞き体験をするのもおすすめです☆