出典:photoAC
一年の締めくくりに聞こえてくる除夜の鐘は、駆け足で過ぎていったその年の出来事をゆっくりと振り返るのに重要な役割を果たしてくれます。
同時に新しい年を迎えるにあたって気持ちも新たになりますよね。
おうちの中から聞く除夜の鐘も良いですが、子どもと実際に除夜の鐘をついて新しい年を迎えませんか?
今回は江戸川区で子連れにおすすめの除夜の鐘つきが体験できる寺院をご紹介します。
実際に鐘をつく体験をし、子どもと忘れられない大晦日を過ごしましょう。
そもそも除夜の鐘をなぜつくの?
除夜の鐘は日本古来の伝統行事の一つで、大晦日にお寺の梵鐘をつくことですが、一年を振り返り感謝の気持ちを込めて鐘をつきます。
除夜の鐘の数=108回というのは知られていますが、この108回には諸説あり、最も有力なのは、108つある人間の煩悩を一年の最後に鐘をつくことで取り去り、新しい年を新たな気持ちで迎えるという説です。
しかし、参拝者が多く訪れる寺院などでは108回に限らずに多くつくところもありますので、数はあまり気にせずに一年の無事を感謝しながら除夜の鐘をつきたいですね。
妙法華山 宣要寺
今年の大晦日の除夜の鐘は23時〜0時までとさせていただきます。
焚き火や甘酒は、密を避けるため中止とさせていただきます。
よろしくお願い致します。#宣要寺 #大晦日 #除夜の鐘 pic.twitter.com/LFp86U0YHc
— 日蓮宗 妙法華山 宣要寺 (@senyoji) November 16, 2020
1370年開山の「妙法華山 宣要寺」は、春には梅や桜、夏には蓮、秋には彼岸花やイチョウと、都会にいながら四季の移ろいを感じられるお寺です。
特に本堂の前にある大きな黒松は樹齢400年といわれており、まるで鳳凰が羽を伸ばしたかのような優雅な姿から瑞鳳の松と呼ばれています。
下町らしくどこか懐かしいお寺ですが、公式ツイッターやインスタグラムで日々のできことをアップするなど、オープンでより親しみを感じますよ。
除夜の鐘つき体験はできる?
宣要寺では、毎年23:30頃から除夜の鐘つきが行われます。
例年は多くの参拝者でにぎわうため鐘つきには整理券が配られ、その年により異なりますが、焚火、水行、甘酒の振る舞いもあります。
基本情報
住所:江戸川区北小岩2丁目37-15
TEL:03-3657-5937
アクセス:京成本線「京成小岩駅」徒歩6分 他
公式SNS:https://twitter.com/senyoji
本覚山 妙勝寺
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「本覚山 妙勝寺」は、1307年開山と、江戸川区内でも歴史ある日蓮宗のお寺です。
境内は多くの緑に囲まれ、一歩入ると都会の喧騒を忘れさせてくれる静寂が広がります。
お寺では一般の方が気軽に足を運べるようヨガや法話会が開催され、女性クラス、男性クラスに分かれて参加することができます。
男性、女性専用のヨガなんてとてもユニークで、周りを気にせず集中して取り組めそうですね!
除夜の鐘つき体験はできる?
大晦日深夜になると妙勝寺の境内は提灯で照らされ、とても幻想的な中、除夜の鐘つきが始まります。
こちらでは、除夜の鐘をつく回数を108回と決めずに行っているので、参拝者は誰でもつくことができます。整理券がなく、誰でも参加ができるのは嬉しいですよね。
また、甘酒やお神酒が振る舞われ、参拝者全員で新年を祝います。
基本情報
住所:江戸川区江戸川6-7-15
TEL:03-3680-5608
アクセス:都営地下鉄新宿線「一之江駅」徒歩10分 他
HP:http://www.myousyou-ji.or.jp/
浄土宗 安楽寺
慶安年間(1648〜1651年)に創建された「浄土宗安楽寺」。
このお寺では、一般的な法事やペットの供養、突然大切な方を失った方の悲しみや苦しみに寄り添う活動もされています。
また、寺ヨガ、写経体験も行われており、一般の方も気軽に参加ができるので日ごろのストレスを忘れ、心もスッキリさせましょう!
除夜の鐘つき体験はできる?
安楽寺では除夜の鐘は例年18:00頃から行われ、先着順で鐘をつくことができます。
また、豚汁やアタリメの他、地元青年部がチャリティーとして年越しそばを振舞ってくれるので地域の人々と一緒に年を越すという一体感を得られますよ。
基本情報
住所:江戸川区北葛西1丁目25-16
TEL:03-3689-0976
アクセス:都営新宿線「船堀駅」徒歩10分 他
浄土宗 清光寺
「浄土宗 清光寺」は、境内のあちらこちらで四季を感じられるお寺です。
特に春に咲く桜、秋から冬にかけてはイチョウが見頃の時期にはライトアップされ、参拝者に美しい姿を見せてくれます。
このお寺では毎月写経や詠唱が開催され、日頃の喧騒を忘れ静かに自分と向き合う時間を持つことができますよ。
また、こちらには室町時代に作られたとされる、木造等身大の「奪衣婆」が保管されています。亡くなった方が三途の川に来るとこの奪衣婆が亡くなった方の衣を脱がせ、一緒にいる鬼翁がその衣を枝にかけて、その枝のしなり具合で生前の罪の重さを測ると言われています。脱衣婆の像はとても恐ろしい顔立ちで、脱がせた衣を持った姿をしており、正しく生きることの戒めとして今日まで大切にされています。
除夜の鐘つき体験はできる?
清光寺では、例年23:45頃から除夜の鐘つきが始まります。
ボーンと鐘をつくごとに煩悩を祓い落し、新年を新たな気持ちで迎えられますよ。
基本情報
住所: 江戸川区東葛西3-3-16
TEL:03-3680-6651
アクセス:東京メトロ東西線「浦安駅」徒歩15分 他
江久山 感應寺
最寄駅から徒歩7分と好アクセスの「江久山 感應寺」は、約700年の歴史を持つ古いお寺です。
このお寺の梵鐘は1698年と大変古く、江戸川区内に現存する最古の梵鐘としても知られています。大きな対戦を潜り抜けてきた梵鐘は、一見の価値ありです!
除夜の鐘つき体験はできる?
感應寺では、例年大晦日に除夜の鐘と新年初祈願会が開催されます。
江戸川区の文化財に指定されている、江戸川区最古の梵鐘の音を聞きながら新しい年を迎えたいですね。
基本情報
住所:江戸川区一之江7-23-11
TEL:03-3651-9244
アクセス:都営地下鉄 新宿線「一之江駅」徒歩7分 他
HP:https://kannouji.org/gyouji.php
貴重な鐘楼が見られるおすすめスポット「昇覚寺の鐘楼」
除夜の鐘つきは体験できないものの、江戸川区には貴重な鐘楼が他にもあるのでご紹介します。東葛西にある「昇覚寺」は、1638年に開山された真言宗豊山派のお寺です。
このお寺にある梵鐘は、1785年鋳造のもので戦時中の金属類回収命令を免れたとても貴重なものです。
また、この梵鐘を守る鐘楼は1785年頃の建立とされており、江戸中期の建築様式を現在に伝えます。高さは約8m、堂々とした姿に参拝に来た方々は圧倒されますよ!
基本情報
住所:江戸川区東葛西7-23-17
TEL:03-3680-1005
アクセス:地下鉄東西線「葛西駅」徒歩15分
まとめ
出典:photoAC
今回は江戸川区で子連れにおすすめの除夜の鐘つきが体験できる寺院をご紹介しました。
普段から行事やイベントを通して参拝以外にもふらっと気軽に立ち寄れるお寺が多くありました。
大晦日には除夜の鐘をつくと共に、甘酒や豚汁、お蕎麦といった振る舞いもあって、下町の人情味あふれるこの地ならではの交流が楽しめます。
失われつつある日本の風習を大切に、地域の人々と新しい年を迎えませんか?