これから楽しいことがいっぱい待っている夏休みに入りますが、学校からはたくさんの宿題が出され、どんな自由研究を行うか今から考えている方も多いのでは?小学校高学年になると、自分でテーマを決めて一人でも取り組めますが、低学年のうちは親も一緒に手伝いながら行うご家庭も多いでしょう。
そこで今回は、小学1〜2年生向けの1日で簡単にできる夏休みの自由研究をご紹介していきます。低学年でも取り組みやすいおすすめの実験テーマを10選ご紹介していきますので、ぜひ自由研究に取り組む際の参考にしてみてください。
目次
1. 氷を早く溶かす方法を調べる!
この実験では、氷に様々なものをかけてみたり、氷に一工夫加えてどの方法が一番早く氷を溶かすかを観察します。ご家庭のキッチンにあるもので簡単にできる実験ですよ。
【用意するもの】
・氷×4
・お皿×4
・ストップウォッチ(なければ時計でOK)
・水
・塩
・小麦粉
・パン粉
【実験方法】
①お皿の上にそれぞれ氷をのせます。
②氷に、水、塩、小麦粉、パン粉をかけて、それぞれどれぐらいの時間で溶けたのかを比べます。
【実験結果】
上記の食材では、水→塩→小麦粉→パン粉の順で早く溶け、食材によって溶けるスピードが変化することが分かります。
氷にラップやアルミホイルを巻いて、同じように水、塩、小麦粉、パン粉をかけると、実験方法②の結果とどう変わるのか、油やお酢、砂糖など他の食材ではどうなるのか実験してみるのもおすすめですよ。
2. 一瞬で水を凍らせるのに挑戦!
液体だった水が、一瞬にしてたちまち個体へと変化する実験です。家にあるものだけで簡単に行うことができ、水が目の前で山を作りながら氷になっていく様子は、見ていて楽しく驚きですよ。
【用意するもの】
・500mlのペットボトル×3本
・お皿等の容器×3
※緩衝材やタオル等
※輪ゴム
※保冷剤
(※のものは、必要に応じて用意してください。)
【実験方法】
①まず500mlのペットボトル3本に、8分目まで水を入れてキャップをします。-5℃の冷凍庫で水を入れたペットボトルと容器を4〜5時間冷やします。-5℃に温度設定が出来ない場合は、緩衝材やタオルを巻いて温度調節を行ってください。お皿も一緒に冷凍庫に入れて冷やしましょう。
②4〜5時間経ったら静かにペットボトルを取り出します。一緒に冷やしておいたお皿に、高い位置から水を注ぐと、氷の山ができます。冷やしたペットボトルの水に衝撃を与えてしまうと、凍ってしまう恐れがあるので注意してくださいね。また、お皿に水を注いで凍らない場合は、お皿の上に保冷剤を置いて行ってみてください。冷凍庫の性能や種類によっても、水の冷え方が異なるため時間を変えながら実験すると良いでしょう。
【実験結果】
水はゆっくり時間をかけて冷やしていくと、凍らないまま冷えていき過冷却状態となります。過冷却状態で衝撃を与えると一瞬にして凍っていくのです。
水の他にも色々なジュースで実験し、凍る時間の変化や条件を比べるもの面白いですよ。
3. こぼれない水を体験しよう!
隙間の多い網目なのに、なぜか水がこぼれない不思議を調べる実験です。こちらの実験も用意するものはたったの3つだけ!時間をかけずに簡単に行えますよ。
【用意するもの】
・コップ
・金属製あみじゃくし
・水
【実験方法】
①まずコップの上まで水を注ぎ、あみじゃくしのくぼんだ面をコップに重ねて、重ねた部分を手で抑えます。
②もう片方の手でコップを持ち、素早くひっくり返します。この時水が垂れていても気にせず、続けてください。
③コップを持っている手をあみじゃくしに持ち替え、下から抑えている手を離すと…不思議!水がこぼれません。
【実験結果】
なぜ、あみじゃくしから水がこぼれないのでしょう?これは、水の表面張力(分子同士がお互いに引っ張りあって表面積を小さくすようとする働き)と空気が下から押す力により、このような不思議な現象が起こります。
水は液体の中でも表面張力が大きく、水の半分以下の表面張力しかない油やアルコールではどうなるのか実験してみてもいいでしょう。また、あみじゃくしの網目の大きさを変えて、どの大きさまでなら水がこぼれないか、実験してみるもの面白いですね。
4. みんな大好きなスライムを作ろう!
簡単な材料で作れるスライムは、小学生にも大人気です。色々なアレンジを加えて、自分だけのオリジナルスライムを作ってみましょう。
【用意するもの】
・ホウ酸 2g
・洗濯のり 50ml
・絵具 適量
・お湯 25ml
・水 50ml
・使い捨てコップ×2
・割りばし
・使い捨て容器(紙コップなど)
【作り方】
①まず、紙コップなどの使い捨て容器にホウ酸とお湯を入れて割りばしで良く混ぜ合わせます。(1)
②使い捨てコップに洗濯のりと、水、絵具を加えて割りばしで混ぜます。(2)
③(2)に(1)を少しずつ加えながら混ぜていき、全体的にまとまったら少し時間を置きます。この時、(1)のホウ酸水を少なめにすると柔らかく、多めに入れると固めのスライムが出来上がります。
⑤手でよくもんで、スライムの完成です。
【アレンジ①ラメやスパンコールでキラキラスライム】
キラキラスライムをつくる場合は、ホウ酸水を加える前に混ぜてください。ラメは多めに入れるとキラキラが目立ち可愛い仕上がりになりますよ。
【アレンジ②暗闇で光るスライム】
基本のスライムの作り方で色を付けず、透明のスライムを作ります。出来上がったスライムに蓄光パウダーを混ぜ込みます。全体的にパウダーが馴染んだら完成です。
5. バスボムを手作りしよう!
入浴タイムに欠かせないのが子どもも大好きなバスボム!シュワシュワ〜と溶けながらいい香りのするバスボムが、お掃除アイテムでお手軽に作れます。
【用意するもの】
・重曹 大さじ2
・クエン酸 大さじ1と1/3
・食用色素 数滴
・アロマオイル 数滴
・水 適量
・霧吹き(またはスプーンでも〇)
・ジップロック
・ラップや型
【作り方】
①ジップロックに重曹、クエン酸、食用色素を入れてよく混ぜます。
②アロマオイルを数滴垂らし、霧吹きで水を少しずつ足してひとまとまりになる程度の固さにします。あまり湿らせ過ぎると、炭酸が抜けてしまうため注意してくださいね。
③ラップや型にのせて、お好みの形にしてよく乾かします。型を使う場合は、30分ほど乾かしてから型から外して、しっかりと乾燥させてください。乾燥する前は、形が崩れやすいため優しく扱いましょう。
様々な色や形、お好みの香りで、オリジナルのバスボムを作ってみてくださいね。手作りのバスボムと市販のバスボムでは、使った時にどのような違いがあるのか比べてみるのもいいですね。
6. 冷凍庫なしで作るアイスクリーム?!
スーパーでも冷凍庫に並べられているアイスクリーム。冷凍庫に入れて作るものだと思っていませんか?冷凍庫が無くても、アイスクリームは作れる!ということをこの実験で検証してみましょう。
【用意するもの】
・卵黄 1個
・砂糖 大さじ2
・牛乳 大さじ3
・純生クリーム 100ml
・塩 100g
・氷 500g
・ジップロック大×1
・アルミの蓋つき空き缶×1
・タオルなど
【作り方】
①アルミ缶に、卵黄と砂糖を入れてよく混ぜます。
②牛乳を少しずつ加えて混ぜ、生クリームを入れて蓋をします。
③ジップロック大に塩、氷を入れて軽く揉んで混ぜます。
④ジップロックの中にアルミ缶を入れて、ジップロックをタオルなどで包んでよく振り混ぜます。10分〜20分ほどでアイスクリームの完成です。
【実験結果】
なぜ、冷凍庫なしでアイスクリームができたのでしょうか?氷は0℃で溶けだしますが、塩を加えたことにより、塩が水に溶ける際の性質(周囲の温度を奪う)が反応し、0℃以下となって、塩を混ぜた氷がアルミ缶の中に入っている材料の熱を奪い、早いスピードで凍ったのです。
暑い夏にぴったりな実験なので、子どもと一緒に楽しく作って、手作りアイスクリームを味わってみてくださいね。
7. 不思議なお絵描きカードを作ろう!
ブドウジュースで染めたカードに、様々な透明な液を使ってお絵描きをします。すると、ブドウ色に染まっていたカードが色鮮やかに変化し、簡単にぬり絵やお絵描きができちゃいます。
【用意するもの】
・100%のブドウジュース 200cc
★レモン汁やお酢 適量
★重曹や石けん、卵白、こんにゃく液など 適量
・水 適量
・厚紙2~3枚
・バット
・洗濯ばさみ
・ピンセット
・コップなどの容器 ★の数量分
・綿棒 ★の数量分
【実験方法】
①バットにブドウジュースを入れて、厚紙を浸します。
②厚紙に色が付いたらピンセットで取り出し、洗濯ばさみに挟んで乾かします。※ブドウジュースは衣類につくと取れにくいので、汚れても良い服で行いましょう。
③コップにそれぞれ、レモン汁やお酢、重曹水、石けん水、卵白、こんにゃく液などをいれます。※重曹と石けんは水で溶かして作ります。
④厚紙が乾いたら、③で用意した透明の液を綿棒に浸してお絵描きします。
【実験結果】
ブドウジュースで染まったカードは、レモン汁やお酢ではピンク色へ、重曹や石けん、卵白、こんにゃく液では青緑色へと変化します。100%のブドウジュースに含まれているアントシアニンという物質が、酸性(レモン汁等)やアルカリ性(重曹等)と反応し色が変わったことがわかります。
とっても色鮮やかに変化するので、楽しくお絵描きをすることができますよ。他にも野菜や果物の汁など、実験材料を増やしてみるもの面白いですね。
8. オリジナル石鹸を作ろう
本格的な石けんを作る際には、一般的に苛性ソーダを使用しますが、苛性ソーダは温度管理が難しく強い薬品のため、取り扱いには注意が必要です。そこで今回は、子どもでも安全に取り組めるグルセリンソープを使った石けんの作り方をご紹介します。
【用意するもの】
・グリセリンソープ(クリア)
・石けん用色材(または食用色素)
・香料(石けん用フレグランスオイル、天然アロマオイル等)
・カッター
・カッター板
・耐熱容器
・シリコン型
【作り方】
①グリセリンソープを溶かしやすいように、細かくカットします。
②カットしたグリセリンソープは、耐熱容器に入れて500〜600Wの電子レンジで15秒〜20秒加熱し、溶かします。
③溶けたグリセリンソープと香料を入れてゆっくり混ぜます。(グリセリンソープ50gに対して、香料10滴程度)
④お好みの色材を混ぜて色付けし、お好みの型に流し込んで常温で30分ほど置いて固まったら完成。
型が無い場合は、ゼリーや卵の空き容器に流し込み、カッターで周りをカットして宝石の形にしてみても可愛く出来上がりますよ。様々な色や形で、自分オリジナルの石けんを作ってみてくださいね。
※また通販サイトなどで検索すると、1,000円前後で石けんキットが販売されているのでそちらもおすすめです。キャラクターや可愛い型がセットになっており、手軽に石けんを作ることができますよ。
9. 手作りバターに挑戦!
遊び感覚で楽しくできて食育にも繋がるバター作りは、小学校低学年の自由研究にぴったりです。少ない材料とたったの10分で出来上がるので、パパママも手伝いやすいですよ。
【用意するもの】
・生クリーム200ml
・塩(お好みでOK)
・空のペットボトル(※あらかじめ綺麗に洗い乾かしておいてください。)
・ボールに入れた氷水
・カッター
【作り方】
①空のペットボトルに生クリームを塩(入れない場合は無塩バターができます)を入れます。
②生クリームが固まるまでひたすら振ります。振っているとペットボトルが体温で温かくなるため、途中氷水で冷やしながら行ってください。
③10〜20分ほどでバターの完成です。
④ペットボトルを切って、バターとホエー(乳液)に分けてから味見してみてください。※ホエーは栄養価が高いので、料理に入れて使ってくださいね。
液体だった生クリームは、途中でホイップクリームとなり最終的にバターへと変化するので、その過程や変化の様子を時間ごとに記録しておくといいでしょう。また同じ乳製品である牛乳でも、バターは作れるのか実験してみるものいいですね。
10. 美味しいカッテージチーズを作ってみよう
バター作りに続き、乳製品を使った実験です。バター作りでは生クリームを使用しましたげ、カッテージチーズ作りでは牛乳を使います。バターとチーズをそれぞれ作り、違いを比べてみるのも面白いですよ。
【用意するもの】
・牛乳 500ml(成分無調製のもの)
・お酢 大さじ2
・鍋
・お玉
・ザルとボール
・キッチンペーパー
【作り方】
①鍋に牛乳を入れて、弱火で火にかけます。
②鍋のふちに細かい気泡が出てきたら火を止め、お酢を加えてお玉でかき混ぜて少し置きます。
③固形物(チーズ)と液体(ホエー)に分かれたら、ザルとボールにキッチンペーパーをのせてこし、カッテージチーズの出来上がりです。
パンやクラッカーにのせたり、ジャムなどと一緒に食べてみてください。バター作りでもできたホエーですが、どんな味がするのかそのまま味見してみたり、ジュースや砂糖を加えて飲んでみるのもいいですね。
まとめ
今回は、小学1〜2年生向けの1日で簡単にできる夏休みの自由研究をご紹介しました。手軽に実験できるものや、家にあるものだけで作れるものばかりなので、ぜひ子どもと一緒に試してみてくださいね。
<その他自由研究に関する記事はこちら>
【小学3~4年生向け】夏休みのお悩み解決!1日できる自由研究10選【実験系】