ハロウィンと聞いて、まず思い浮かべるのは、かぼちゃのジャックオランタン!ハロウィンで活気づく街のどこを見ても、ジャックオランタンがかわいく迎えてくれますよね。ジャックオランタンは、もはやハロウィンのイメージキャラクターのような役割もあるのではないでしょうか。
ハロウィンが、日本にも浸透してきていると感じられる今。各地でパレードが開かれるなど、賑やかな仮装パーティーの印象が、とても強いですよね。もちろん、ハロウィンは大人も子どもも仮装を楽しめる、ユニークなイベントです!でも、ハロウィンにまつわる起源や、ジャックオランタンの由来などを知ると、より深く本場のハロウィンを楽しむことができますよ。
そこで、ジャックオランタンの由来をひも解いてみたいと思います!なぜ、ジャックオランタンという名前なのか?なぜ、かぼちゃなのか?それには理由があるんです!
ジャックオランタンの由来を知って、違う角度からハロウィンを楽しんでみてはいかがでしょうか?
ジャックオランタンの由来は?
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そもそもジャックオランタンとは、かぼちゃの中身をくり抜いて、中に火を灯してランタン(提灯)にしたものです。ジャックオランタンは直訳すると、「ジャックのランタン」という意味になります。
ハロウィンの歴史をさかのぼると、起源は古代ヨーロッパに広く住んでいたケルト人のお祭りだと言われています。アメリカのイメージが強いですが、のちにアメリカに伝わって、広く世界に発信されたということなんですね。なので、ジャックオランタンの起源も、同じくケルト人のお祭りということです。
ジャックオランタンは、ハロウィンにおける魔除けのような意味合いのアイテムです。悪魔を寄せ付けないように持つのが、ジャックオランタンなのです。
そんなジャックオランタンには、知られざる怖い伝説があります。由来につながる、ジャックオランタンの伝説を、以下にご紹介します。
ジャックオランタンの伝説とは?
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昔、ジャックという男がいました。ジャックは悪賢く、加えて酒好きでした。10月31日、泥酔してしまったジャックが道をふらふらと歩いていると、悪魔と出会ってしまったのです!ジャックの魂を狙う悪魔。そんな悪魔を、ジャックは得意の悪知恵で騙そうとします。ジャックは悪魔に、コインに姿を変えるように促して変身させると、外に出てこられないように財布に閉じ込めてしまいました。降参した悪魔は、出してもらうのと引き換えに、今後10年、ジャックの魂を狙わないことを約束しました。
そして、月日は流れて10年後。悪魔は再びジャックの魂を狙いにやってきました。でも、またしても巧みな話術で悪魔を騙そうとするジャック。ジャックは今度は悪魔に、木になっているリンゴを取ってきてもらうようにお願いします。ジャックの最後の願いだと思って、悪魔が木のリンゴを取ろうとすると、ジャックはナイフで木に十字架を刻み付けました。すると、悪魔は木から降りられなくなってしまったのです。困った悪魔は、しぶしぶジャックの魂はもう狙わないと約束しました。
時は経ち、ジャックは寿命を迎えて亡くなりました。悪いことばかりをしてきたジャックは、天国へはいけません。しかし、地獄へ行こうとしたジャックに、悪魔が現れて言いました。「おまえの魂は取らないと約束したから、地獄へ連れていくこともできない」天国へも、地獄へも行けなくなってしまったジャックは、その狭間でさまようことになってしまったのです!
暗闇の中、途方に暮れるジャックに、悪魔は小さな炎を手渡します。ジャックは、近くにあったカブをくりぬいて、中に炎を灯してランタンにしました。カブのランタンを手に、ジャックは永遠に暗闇をさまようことになってしまいました。
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…怖い伝説ですね!
伝説には諸説ありますが、ランタンを持ったジャックが、今もなお、行き場を失ってさまよい続けていると言われています。
また、気になるのはランタンがかぼちゃではなく、カブだということです!これは、ハロウィンの起源と言われる、ケルト人に関係があります。ケルト人にとって、カブは身近な農作物でした。元々は、カブの中をくり抜いてランタンにしていたのです。ケルト人がアメリカに移住して、ハロウィンがアメリカに伝わる時、カブよりもアメリカで豊富に栽培されているかぼちゃのランタンが広まったと言われています。今では、ハロウィンと言えばオレンジのかぼちゃ以外考えられないほど、定着していますよね。
ハロウィンの由来は?
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ジャックオランタンの由来がわかったところで、ハロウィン自体の由来もご紹介しましょう。
ハロウィンの起源は、秋に行う収穫祭です。古代ケルト人が始めたお祭りだと言われています。
また、ハロウィンは収穫祭以外にも他の意味合いもあり、亡くなった方の魂が、親族を訪ねに来る日とも言われています。日本のお盆に似ていますよね。ケルト人にとって、10月31日は1年の最後の日、大晦日のような日でした。この節目の日に、ご先祖様たちが家に戻ってくると言われていたようです。
そして、10月31日には亡くなった方の霊と一緒に、悪霊もやってきてしまうと言われていたのです!
悪霊から身を守るために、魔除けの仮面を付けたり、魔除けの火を焚いたりしていたそうです。この風習がいろいろな文化と混ざり合っていく中で、今日のハロウィンになっていったのではないかと考えられています。
現代の本場のハロウィンでは、子どもがお菓子をもらえるのも大事なお楽しみの1つですよね。子どもが家々を回って、「トリックオアトリート」という合言葉でお菓子をもらうという楽しい風習です。「お菓子をくれなきゃ、いたずらしちゃうぞ!」という意味のトリックオアトリート。この風習は、わりと近代になってから始まったようです。
時代の変遷の中で、ハロウィンは形を変えつつも、長く人々に受け継がれているんですね。
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ジャックオランタン、ハロウィンの由来についてご紹介しました。仮装を楽しむ賑やかな日だと思っていたハロウィンに、ちょっと怖い伝説や由来があることを知って驚きでした!ジャックオランタンの存在理由を知ると、また違った目線でハロウィンを楽しめそうですね。ハロウィンイベントが続々と開催されているので、イベントの時はジャックオランタンの由来などを、子どもやお友達に話して盛り上がってみてはいかがでしょうか?
本物のかぼちゃでできる「ジャックオランタン」の作り方の参考はこちら!