9月1日は防災の日でしたね。防災の日は「政府、地方公共団体等関係諸機関をはじめ、広く国民が台風、高潮、津波、地震等の災害についての認識を深め、これに対処する心構えを準備する」こととし制定された防災啓発デーです。
災害の備えを怠らないよう、いま一度ご自身のお住まいの地域の災害特性をしっかりと確認しておきましょう。今回は新宿区の防災マップとハザードマップについて紹介します。
中高層マンションの防災対策や帰宅困難者マニュアルなど都心部ならではの取り組みについても記載していますのでぜひご覧ください。
目次
新宿区の防災マップ
防災マップとは災害時の避難経路や避難場所、防災機関の情報などをわかりやすく地図化したものです。
新宿区では家庭や個人でできる防災対策を各々で確認するために、お住いの地域ごとに10の「新宿区地域別防災マップ」を作成しています。
マップには、避難所・避難場所や防災行政無線、災害用トイレなどが記載されています。
ぜひ、このマップを手に取って、まち歩きをしてみてください。
お子さんと一緒に災害時に役立つもの(消火器や応急給水施設など)や危険箇所(がけなど)を確認して、マップに書き込みをするのもいいですね。
防災マップはHPよりダウンロード、もしくは危機管理課窓口(本庁舎4階)及び各特別出張所窓口にて配布しています。
出典:新宿区HP:新宿区地域別防災マップについて
新宿区のハザードマップ
ハザードマップとは自然災害がどの地域にどんな被害をもたらすかを予測し、地図化したものです。
新宿区には、「新宿区洪水ハザードマップ」「新宿区がけ・擁壁ハザードマップ」「新宿区土砂災害ハザードマップ」がそれぞれ用意されています。
①「新宿区洪水ハザードマップ」
大雨による河川の増水や雨水による浸水の予測結果に基づき、新宿区内で予想される浸水範囲とその程度や、各地域の避難所などを示した地図です。
水害対策には、事前の気象情報の収集、早めの避難が重要です。
マップの裏面には水害発生前に知っておきたい情報が掲載されているので、各家庭で事前に確認しておきましょう。
配布場所:危機管理課(本庁舎4階)、 新宿区立防災センター、 各特別出張所、道路課(本庁舎7階)、環境対策課(本庁舎7階)、建築指導課(本庁舎8階)
※HPよりダウンロードも可能です。
出典:新宿区HP:新宿区洪水ハザードマップ
②「新宿区がけ・擁壁ハザードマップ」
がけ・擁壁ハザードマップには、がけ・擁壁の位置、土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区、大規模盛土造成地、液状化の可能性がある地域などが記載されています。
災害はいつどこで起こるか分かりません。お住まいの地域の危険度をあらかじめ確認し、備えておきましょう。
配布場所:建築指導課(本庁舎8階)、危機管理課(本庁舎4階)、区政情報センター(本庁舎1階)、各特別出張所
※HPよりダウンロードも可能です。
出典:新宿区HP:新宿区がけ・擁壁ハザードマップ
③「新宿区土砂災害ハザードマップ」
土砂災害ハザードマップは、台風や大雨などによる地盤の変化により、土砂災害の発生が予測される場合や実際に発生した場合に、適切な行動をとるために作成されたものです。
ご家族や近所の方とあらかじめ危険な箇所を確認しておき、土砂災害による被害の軽減にお役立てください。
新宿区土砂災害ハザードマップはHPよりダウンロードできます。
出典:新宿区HP:新宿区土砂災害ハザードマップ
防災ハンドブック『災害に備えて』の配布
出典:photoAC
大地震による災害が発生した際、ご自身の命を守り被害を最小限に抑えるためには、各ご家庭でできる備えと、近隣との助け合いが重要になってきます。
新宿区ではご自身でできる備え=自助と、地域や近隣で助け合う活動=共助の強化を目指し、災害が起こった際の適切な行動などについて記載した防災ハンドブックを配っています。
地震、大雨など各災害への備えと対処法、新宿区の防災への取り組みなどとても分かりやすく具体的な事例が載ったハンドブックとなっています。
また避難所マップや、総合危険度図、災害対応施設のある区立公園図などの資料も最後にまとめられていますので一家に一冊あると安心です。
ぜひご家族で確認してみてください。
配布場所:危機管理課、各特別出張所、各図書館、防災センター(市谷仲之町2-42)
HPよりダウンロードも可能です。
出典:新宿区HP:防災ハンドブック『災害に備えて』を配布しています
https://www.city.shinjuku.lg.jp/anzen/kikikanri01_002188.html
新宿区の特徴と新宿ならではの取り組み
出典:photoAC
新宿区の人口は約33万人ですが、昼間人口は77万人となっており、通勤・通学者が非常に多いことがわかります。また高層ビルや中高層マンションも多いのも特徴のひとつです。
そんな新宿区ならではの取り組みについて紹介します。
中高層マンションの防災対策
大地震が発生した場合、中高層マンションでは、エレベータの停止、給排水設備の損傷、高層階居住者の孤立、長周期地震動による大きな横揺れなどが懸念されています。
発災時に大切な命を守るためには、一人ひとりが家具類の転倒・移動・落下防止や食糧の備蓄などを行う(自助)とともに、マンション内で自主防災組織を結成し、お互いに助け合える体制を築く(共助)ことが大切です。
日頃からお住まいのマンションの防災組織について確認しておきましょう。
中高層マンション防災対策ガイドラインの策定
新宿区では、マンション居住者、管理組合、開発事業者が一体となって、「自助・共助・公助」に基づく具体的な施策を実施していく上で基本となる「中高層マンション防災対策ガイドライン」を作成しています。
中高層マンション向けマニュアル「マンション防災はじめの一歩」が用意されていますので、中高層マンションにお住まいの方は、ぜひ手にとってみてくださいね。
配布場所:危機管理課(新宿区役所本庁舎4F)、各特別出張所、各図書館
※HPよりダウンロードも可能です。
出典:新宿区HP:中高層マンションの防災対策~マンション防災はじめの一歩~
https://www.city.shinjuku.lg.jp/anzen/kikikanri01_001020.html
新宿駅周辺地域の防災対策
新宿駅は1日あたりの乗降客数約350万人の巨大ターミナル駅です。
多数の人々が行き交う新宿駅ゆえに災害が起こった際は、多大な混乱が生じることでしょう。
平成24年に発表された「首都直下地震等による東京の被害想定報告書」によると、新宿駅周辺の滞留者は約36万人。そのうち約5万人が行き場のない状態に陥ることとなっています。
そのため新宿駅周辺では、災害発生時の駅周辺地域の滞留者の安全確保のための対策を検討しているそうです。
滞留者の安全確保についてもしっかりと考えられていて心強いですね。
また、新宿駅周辺防災対策協議会では新宿駅周辺地域の防災対策の基本方針である「新宿ルール」を定め、活動の基本原則としています。
■ 新宿ルール1 組織は組織で対応する (自助)
■ 新宿ルール2 地域が連携して対応する(共助)
■ 新宿ルール3 公的機関が地域を支える(公助)
詳しくはHPをご覧ください。
出典:新宿区HP:新宿駅周辺地域の防災対策
まとめ
都心部ならではの防災対策に取り組んでいる新宿区。新宿駅周辺の滞留者への配慮までされており心強いですね。
新宿区では、自助、共助の推進による地域防災力の充実・強化を目指しています。
災害時すぐに避難所に逃げるのではなく、自宅での生活を続けるために備え、いざという時に近隣の人々と助け合えるよう、日頃からコミュニケーションをとっておきたいですね。