台東区の面積は、10.08k㎡で、23区中最も規模が小さい区ですが、江戸時代から続く観光地である上野と浅草があります。
上野の西のエリアは高台となっていて、上野公園とたくさんの寺社があります。
上野公園内には、国立東京博物館、世界遺産に登録されている国立西洋美術館、東京都美術館、上野の森美術館、上野文化会館、国立こども図書館、上野動物園など文化施設が集中しています。
隅田川沿いには東京のブルックリンと呼ばれるオシャレなカフェやレストランが増えている蔵前や問屋街を中心に卸売の街として栄えている浅草橋エリアがあります。
文化と娯楽、商売のエリアである台東区には多くの人が集まります。
人気エリアの台東区ではどのような防災対策がなされるのでしょうか?
台東区の「防災マップ」と「ハザードマップ」の情報を中心に台東区の防災対策をまとめてみましたので、最後までぜひご覧ください。
目次
1. 台東区の防災対策
安全・安心ハンドブック
台東区では家庭内や職場で役に立つ地震や風水害、防犯などの情報をまとめた安全・安心ハンドブックを配布しています。台東区の東京湾北部地震の被害想定や避難時の心得、内水氾濫や高潮といった風水害の被害想定も書かれているので、ぜひ確認してくださいね。
集合住宅ハンドブック
台東区は下町のイメージが多いですが、隅田川沿いの浅草や蔵前などタワーマンションや高層マンションが多いエリアです。
2018年6月に発生した大阪北部地震や、2019年10月に発生し首都圏で記録的暴風となった令和元年台風15号や19号による災害により、停電による高層マンションのエレベーターの停止による世帯の孤立、トイレポンプが使えなくなり、トイレから汚水が逆流するなど、高層マンションや集合住宅特有の問題が数多く発生しました。
そこで台東区では、マンションの風水害対策などの情報を「集合住宅ハンドブック」にまとめています。
防災アプリ
防災アプリは災害発生時に、台東区の災害対策本部の「災害情報システム」の情報とリンクしています。
普段から防災地図やハザードマップを見ることができますし、災害時にはリアルタイムで避難所開設状況や帰宅困難者支援候補施設の開設状況を確認できます。
災害時に電波が途切れた際に、オフラインになっても地図を確認できる機能がついています。
いざという時に安心ですね。
SNSを活用しよう!
【募集】生涯セミナー「生き抜く力を養うキャンプ入門」参加者募集!
内容:野外活動の達人が、キャンプにも防災にも役立つ道具の選び方を解説します。
日程:10月15日(土)
詳しくは下記URLよりご覧ください。https://t.co/MbYstkVm2Y pic.twitter.com/CubIKdoRfv— 東京都 台東区 (@taito_city) September 22, 2021
台東区はtwitterや LINEで防災情報を発信しています。
ぜひ登録して活用しましょう!
普段は防犯関連情報の発信が多く、安全の確保に役立ちます。
防災関係のイベントなどの情報もtwitterで告知がありますので、ぜひご参加ください。
世界遺産国立西洋美術館のレトロフィット
出典:photo AC
1995年の阪神・淡路大震災をきっかけに国立西洋美術館では耐震対策の見直しが行われました。
建物を動かさずに建物地下を掘削し、鋼製杭で一時的に建物を仮受けした後、免震装置を取り付ける「免震レトロフィット」が採用されています。
外観を損なわずに免震化できる方法です。
その当時、既に建てられていた国内の建物の中で、国立西洋美術館のレトロフィット対策は日本初の試みでした。
西洋美術館は2022年春まで建物のメンテナンスのため、長期休館中てすが、開館時には本館地下一階の休憩室の小窓から免震装置を見ることができます。
また、レトロフィットは国立こども図書館や東京駅丸の内の駅舎、横浜市庁舎にも採用されています。
2. 台東区の防災地図
出典:unsplash
台東区では地震発生時の避難場所や防災関係施設情報をまとめた防災地図を全戸に配布しています。
台東区にお勤めの方もプリントアウトして保管しておくと安心ですね。
3. 台東区のハザードマップ
台東区では荒川と神田川の水害や高潮と土砂災害の被害が想定されたハザードマップが作成されています。区役所10階危機・災害対策課、各区民事務所・地区センターでも配布されているので、想定している避難経路に危険な場所はないか確認してみてくださいね。
4. 防災グッズをまとめておこう
出典:photo AC
日頃から防災グッズの内容を見直し、ご自宅や勤務先のオフィスの持ち出しやすいところにまとめて置いておきましょう。
防災グッズはもちろん内容を充実させておきたいですが、いざと言うときに運んで避難できる無理のないボリュームにしなければいけません。
以下、防災グッズの一例を抜粋しました。
防災グッズの例
・飲料水
・食料(電気やお湯が使えなくても食べられる物)
・救急用品(消毒液や常備薬)
・貴重品(現金、印鑑、預金通帳、身分証明書のコピー)
・ヘルメット
・マスク
・懐中電灯(予備電池)、ライター
・ラジオ
・携帯電話の充電器や充電のコード
・履き慣れた運動靴
・ジャージなど動きやすい着替えや下着類
・毛布、タオル
・おむつや生理用品、ウェットティッシュなどの衛生用品
・メガネ
・笛
・筆記用具
・防災ガイドブックや防災地図
5. 大切な家族「ペット」との災害避難
出典:unsplash
台東区ではペットとの災害避難に備えて動物愛護手帳を配布しています。
愛護手帳にはペットや飼い主の情報を書き込む欄がありますので、時間に余裕がある時に記入しておくといいですね。
またペットとの避難のために以下のポイントに気をつけてください。
・避難時はケージにいれる必要があるので、日頃からケージに慣れさせてください。
・ワクチン接種は定期的に行ってください。
・ペットに必要な3〜7日分のご飯や薬、お水やブランケットは飼い主が用意してください。・ペットに身元表示のためにマイクロチップや迷子札などを準備しましょう。
まとめ
災害はいつ起こるかわからないもので、普段の生活の中で防災意識は薄れがちです。
平常時にこそ家庭や職場で話し合い災害に備えて準備をしましょう。
実際に機会を設けて防災グッズやペットのゲージを持って最寄りの避難場所まで歩くなど、防災訓練を行うのもおすすめです。
しっかりと防災対策をして、いざという時に備えましょう!