将来の子どもの教育資金に備えるための学資保険ですが、各社から色々な商品が出ていて、加入のための条件や給付の内容もさまざまです。
特に、保険に入るタイミングについては
「赤ちゃんのうちに入っておく人が多いみたいだけど、いつからいつまで加入できるの?」
「入るタイミングによって何がどう変わるのかな」
「学資保険に入らないまま子どもが小学生に…大きくなったらもう加入はできない?」
「結局いつ入るのがベストなの?」
と悩んでしまうポイントのひとつでしょう。
そこで今回の記事では、
- 学資保険に加入できる年齢の範囲
- 加入のタイミングによる返戻率や保険料の違い
について解説していきます。
また、ベストな加入タイミングを逃してしまった人へ向けて、今からでも活用できる学資保険の加入方法もご紹介します。
大切な子どもたちの将来のため、必要なときに必要な資金をきちんと準備しておけるように、記事を参考にして学資保険を上手く活用してくださいね。
出典:photoAC
学資保険に加入できる年齢
学資保険に加入できる子どもの年齢は、各社のプランにもよりますが、0歳から6、7歳(就学前)に設定されている場合が大半です。
一般に0~1歳のときに加入する方が多いとされていますが、赤ちゃんのうちしか入れないわけではない、ということですね!
また、「0歳から」と聞くと子どもが生まれてから保険に入るものだと思うかもしれませんが、「出生前加入」が可能な商品の場合、妊娠中から学資保険に入っておくこともできます。
経過が順調であれば出産予定日の140日前から契約が可能なので、妊娠6ヶ月目ころからOKということになります。
このように妊娠中から、あるいは子どもがある程度大きくなってからでも入れる学資保険ですが、加入のタイミングによって何がどう変わるのでしょうか?
加入のタイミングによって変わること
学資保険に入るタイミングによって大きく変わってくるのが、
- 満期のときにもらえるお金(満期金、学資金)の返戻率
- 月々の支払保険料
の2つです。
それぞれについて、具体的にどのように違いが出るのか見ていきましょう。
加入が早いほど返戻率が高くなる
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「返戻率」とは、「支払った保険料に対してどれだけの満期金(学資金)を受け取れるか」を表わす数字です。
たとえば100万円の保険料を支払って105万円の満期金を受け取れる商品の場合、返戻率は105%になります。
返戻率が100%よりも高ければ高いほど、効率的に教育資金を準備できる、ということです。
学資保険では、毎月もしくは毎年支払う保険料を保険会社が運用して増やし、満期の際には支払った金額に運用で増えた分が上乗せされて返ってきます。
そのため、加入してから満期までの期間=支払い保険料を運用に回す期間が長ければ長いほど、返戻率が上がる仕組みになっています。
同じ18歳満期の契約でも、加入年齢が0歳の場合と5歳の場合では0歳加入のほうが5年長く運用できる分、満期の際に上乗せされて返ってくる金額も大きくなる、ということです。
早めの加入で月々の支払保険料を安くできる
一方で支払保険料は、早めに加入すればするほど、月々や年ごとの負担が小さくなります。
子どもが0歳のときに学資保険に入った人と5歳で入った人が同じ額の満期金を受け取る場合、保険料を支払う期間が短い5歳加入の人のほうが、より短期間で必要な額を支払わなければならない=月々の保険料が高くなる、ということです。
考え方は貯金と同じで、目標金額に対して貯める期間が長ければ長いほど、月々あたりの負担を小さくできる、という仕組みになっています。
結局いつ加入するのがベストなの?
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このように、返戻率をなるべく高く、月々の支払保険料をなるべく安くするためには、できるだけ早く学資保険に加入するのがよいでしょう。
先ほどご紹介した「出生前加入」で妊娠中に学資保険に入っておけば、何かと慌ただしい産後に各社の商品を比較して検討したり、窓口に出かけたりといった手間と時間をとらなくて済むので、タイミングとしてはベストと言えます。
赤ちゃんを迎えるための準備のひとつとして、妊娠中の体調が安定した頃から学資保険選びを進めておくと、余裕をもって加入できるでしょう。
ベストなタイミングを逃してしまったら?
では、妊娠中や赤ちゃんのうちに加入しなかった場合、教育資金の準備として学資保険を活用することはできないのでしょうか?
「こんなことなら早く入っておけばよかった…」そのような方も、諦めるのはまだ早いです!
各社が扱う学資保険のなかには、最高で12歳まで加入できるプランがあります。満期までの期間が短いので支払保険料は割高になってしまいますが、ある程度まとめて払ってしまうなどして返戻率を高くすることもできるので、気になる方はチェックしてみてください。
満期金を受け取るタイミングにも注意!
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ここまで学資保険の加入時期について見てきましたが、最後に少しだけ、大切に貯めた満期金を受け取るタイミングについてもお話しします。
学資保険の満期は一般に、17歳・18歳・21歳・22歳から選択できるようになっています。
満期金の使い道としては、大学受験や入学金・授業料の支払い、引っ越しや一人暮らし準備のためのお金といった、進学に関わる費用を考えている人が多いでしょう。
そのため、満期金が必要になるのは「高校3年生の秋頃~大学入学前後」ということになります。
ここで注意しなければならないのが、「子どもの誕生日」と「学資保険の契約日」の関係です。
満期金が受け取れる「満期日」は、「満期年齢になる誕生日が過ぎてからはじめて到来する契約応当日の前日」になります。
そのため、たとえば10月1日生まれの子どもが5月1日に【18歳満期】タイプの契約をした場合、「満期日」は、18歳の誕生日(高校3年生のときの10月1日)を迎えた次の年の4月30日ということになり、肝心の大学受験や進学のタイミングに間に合わないということになってしまいます。
せっかく貯めておいた教育資金が肝心なときに使えないのでは困りますよね。この場合、満期を18歳ではなく17歳に設定しておけば、高校3年生の4月に満期金を受け取ることができます。
このように、学資保険の契約の際には、子どもの誕生日と契約日の関係を考慮して、満期金の受け取りタイミングにも気をつけてくださいね。
まとめ
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日々成長していく子どもの姿に、「この子は将来どんなことに興味を持つのかな」「何をやりたがるんだろう」と今から楽しみなことと思います。一人ひとりの持つ可能性を伸ばし、それぞれの選択を応援してあげられるように、小さいうちからしっかりと教育資金の備えをしておきたいですね。
今回ご紹介した学資保険は、妊娠中から効率良く資金を貯めていけるので、早め早めに準備を始めておきたい皆さまにおすすめです。記事を参考に、ぜひうまく活用していただけたらと思います。