厳しい寒さが和らいでくるとやってくるのはひな祭りですね。
女の子のいるご家庭では、ひな祭りのお祝いにちらし寿司やひなあられを食べる人も多いかと思います。
このようなひな祭りの行事食には、それぞれ意味が込められているのをご存知ですか?
そこで今回は、ひな祭りにまつわる食べ物や、そこに込められている意味をご紹介します。
ひな祭りにまつわる食べ物
出典:Pixabay
ひな祭りは、旧暦の3月3日のころに桃の花が咲くことに由来して「桃の節句」とも呼ばれています。
そのためひな祭りの行事食には、桃の花にまつわるものや春の訪れを表現したものが多いのが特徴です。
ひな祭りの代表的な食べ物として、
・ちらし寿司
・はまぐりのお吸い物
・ひし餅
・ひなあられ
・白酒
・桜餅
などがあります。
それぞれには、我が子の健康と幸せを願った意味が込められています。
ちらし寿司
ひな祭りの行事食として定番であるちらし寿司は、平安時代の「なれ寿司」が起源となっています。
当時のなれ寿司は見た目が地味なものでしたが、時代がすすむにつれてより華やかなものに変化していきました。
ちらし寿司には色とりどりの具材がたくさん入っていることから、「一生食べるものに困らないように」という親の願いが込められています。
入っている具材にも、それぞれ意味が込められているのをご存知ですか?
【エビ】腰が曲がるまで長生きできるように
【レンコン】将来の見通しがよくなるように
【錦糸卵】金銀財宝を表現していて、お金に困らないように
【豆】健康でマメに働けるように
このように我が子の健康と幸せを願った意味が込められています。
ちらし寿司はとても縁起のいい食べ物だということがよく分かりますね。
はまぐりのお吸い物
はまぐりは二枚の貝がピッタリと合わさることから、縁起のいい食べ物だと言われています。
そのため、はまぐりのお吸い物はひな祭りだけではなく、婚礼などのお祝いの席でも食べることがある料理です。
全く同じ形の貝がピッタリと合わさる様子から、仲の良い夫婦を表現していて、「一生涯連れ添えるような、良い人と巡り合えますように」という親の願いが込められています。
ひし餅
ひし餅は、三色の餅をひし形に切って重ねた食べ物です。
江戸時代初期から始まって、当時は緑と白の二色の餅でしたが、明治時代に入ったころから、現在の三色の餅となりました。
ひし餅は「春の訪れ」を表現していて、緑と白とピンクの餅にもそれぞれ意味があります。
【緑】健康や長寿、新緑
【白】清浄、純白の雪
【ピンク】魔除け、桃の花
純白の雪の下から、新芽がでて、桃の花が咲くというイメージが春の訪れを感じさせますね。
ひなあられ
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昔は「ひなの国見せ」と呼ばれる風習があって、ひな人形を外へ持って行って、春の景色を人形にも見せてあげるということがありました。
そこで外出先でも、ひし餅のようなものを食べられるようにと作られたのが、ひなあられの始まりです。
ひし餅と同じように緑・白・ピンクの三色で作られたひなあられもありますが、地域によってはピンク・緑・黄色・白の四色があり、春夏秋冬を表現しているものもあります。
そこには「一年を通して幸せでいられますように」という親の願いがこめられていると言われています。
白酒
江戸時代に誕生した白酒は、焼酎にもち米や米麹を合わせて長期間発酵させたものです。
魔除けの役割がある桃の花びらを漬け込んだ「桃花酒」と呼ばれるものもあります。
白酒には厄除けや不老長寿の願いが込められていて、ひな祭りのお祝いでは定番の飲み物です。
ですがこの白酒はアルコール度数が10%と高めなので、子どもは白酒の代わりとなる甘酒を飲むようにしましょう。
ちなみに甘酒には2種類あって、酒粕から作られたアルコールが入ったものと、お米と米麹から作られたノンアルコールのものがあるので注意してください。
桜餅
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綺麗なピンク色の桜餅は、春の訪れを感じさせることからひな祭りに食べるお菓子の一つです。
ところが、ひな祭りに桜餅を食べることに深い意味はないと言われています。
桜餅がピンク色ということから、女の子のかわいらしいイメージにつながっているようです。
また男の子のお祝いである、5月5日のこどもの日に柏餅を食べる風習に合わせて取り入れられたとも言われています。
桜餅は地域によって違いがあって、関東では小麦粉から作られた薄い生地を二つ折りにして餡が包まれています。
一方関西では、道明寺粉と呼ばれるもち米で作られていて、粒の粗いおはぎのような生地で餡を包んでいるのが特徴です。
桜餅は、硬くて食べづらいひし餅と比べて手軽に食べることができるので、近年では桜餅を食べることが多くなってきています。
まとめ
ひな祭りにまつわる食べ物と、その意味を合わせてご紹介しましたが、いかがでしたか?
食べ物をとおして、昔から親が我が子の健康と幸せを願ってきたことがよく分かりますね。
このように縁起のいい風習は、時代が変わっても受け継いでいってほしいものです。
ぜひ子どもにも説明してあげながら、ひな祭りの行事食を食べてみてください。
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