出典:映画 えんとつ町のプぺル
『えんとつ町のプペル』といえば、絵本なのにその絵の壮麗さから、発売当初より話題を集めてきた作品です。
ノスタルジックで秀麗な絵本は、子どもだけでなく、大人も読みたい絵本ですね。
発行部数は発売から5年で70万部を超える大ヒット作品となっています。
話題性も高く、映画化などもされ、一度は目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
映画化やVR展覧会なども開催され、発売から5年以上経つ今なお、人気の作品となっています。
絵本(原作)
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2016年に発売された『えんとつ町のプペル』は、芸人の西野亮廣さんが、完全分業作業によって制作した絵本です。
元々の長編作品を分かりやすく、短く編さんしたものが絵本で、ストーリーはもちろん、その世界観や絵の美しさ・繊細さから注目を集めました。
絵本の完全分業には賛否が分かれるところですが、一つの作品として完成され、多くの人から人気を得ています。
町中の絵は、ノスタルジックなタッチでどこか懐かしい昭和の雰囲気ですが、プペルを含め、人物画はどこか憎めない親しみを感じます。
表紙や最後のページ、空の描写はとても綺麗で、絵本の魅力を最大限生かしている作品です。
子どもと一緒に、何度も読み返したくなる絵本ですよ。
ストーリー
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えんとつ町では煙が空を覆い隠し、空の青さや星の存在を、住民たちは知らずに過ごしています。
物語は、あるハロウィンの夜に、運び屋である魔女がえんとつ町の上空で、心臓を落としてしまうところから始まります。
そして、ゴミの山に落ちた心臓は、ゴミ人間として命を宿します。ハロウィンの夜に生まれたゴミ人間は、町中で仮装していた子どもたちと出会います。ところが、ゴミ人間が仮装ではないと分かると、子どもたちはゴミ人間を追いやるのです。
町中で居場所がなくなってしまったゴミ人間は、えんとつそうじ屋の少年・ルビッチに話しかけられました。
ルビッチはゴミ人間に「ハロウィン・プペル」という名前を付けて、毎日体を洗って一緒に過ごす日々を送ります。
ところがある日、町の子どもが体調を崩すと、プペルが原因だとなじられたルビッチは、プペルと距離を置くようになります。
そんなルビッチの前に、ある夜、プペルが現れて・・・。
「ホシ」を信じるルビッチと、「ホシ」を知らない町に生まれたプペルの織りなす、スペクタルファンタジーです。
作者:にしのあきひろ(西野亮廣)
『えんとつ町のプペル』の生みの親である西野さんは、キングコングというお笑いコンビの一人です。相方は梶原雄太さんで、1999年にコンビを結成し、もの凄いスピードで売れたことでも有名です。
そんな多彩な西野さんは2009年に、にしのあきひろの名前で絵本作家デビューしました。
バラエティだけでなく、ドラマや映画、実業家、絵本作家として活躍しています。
絵本作家としては、『Dr.インクの星空キネマ』から始まり、『オルゴールワールド』『えんとつ町のプペル』『ほんやのポンチョ』『チックタック ~約束の時計台~』など、たくさんの人気作品があります。
特に、絵本作家としてデビューしてから約7年後に出版された『えんとつ町のプペル』は、西野さんの代表作となりました。
『えんとつ町のプペル』web絵本:https://poupelle.com/book.php
映画
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2020年12月にアニメーション映画が公開されました。絵本ではカットされている部分も映画には盛り込まれています。
西野さんは、脚本だけでなく製作総指揮も務めました。
絵本からは大幅に加筆修正されているので、絵本を読んでいてもいなくても、みんな楽しめる作品になっています。
声優のキャストもとっても豪華で、ゴミ人間のプペル役を窪田正孝さんが、えんとつそうじ屋のルビッチを芦田愛菜さんがそれぞれ演じています。
芸人でオリエンタルラジオの藤森慎吾さんや相方の梶原雄太さんも出演しています。
どのキャラクターも演技がマッチしていて、違和感なく映画にのめりこめます。
第44回日本アカデミー賞 優秀アニメーション作品賞を受賞しましたが、日本だけでなく海外でも賞を受賞したりノミネートされたりと、世界からも絶賛されています。
絵本もとても綺麗な作画ですが、映画でもその世界観を崩すことなく、美しく幻想的な映像になっています。
音と映像が一体となって、より迫力のある世界を感じることができますよ。
現在は公開が終了し、DVDとブルーレイが発売中です。
『映画 えんとつ町のプペル』公式ホームページ:https://www.poupelle.com/
ミュージカル
ミュージカル『えんとつ町のプペル』は2021年11月14日から全15公演で開催されました。2022年にはニューヨークで公演が予定されています。
原作者の西野さんは、脚本と演出も担当しています。
キャストは、ゴミ人間のプペルとルビッチの亡き父親のブルーノ役を吉原光夫さん、えんとつそうじ屋のルビッチを笠井日向さんがそれぞれ演じています。
キーパーソンとなるスコップは映画と同じく藤森慎吾さんが演じました。
ニューヨークのクリエイターが音楽制作を担当し、迫力のあるミュージカルになっています。『えんとつ町のプペル』の世界観をそのままに、音楽とダンスで壮大な舞台が繰り広げられます。
本編の一部や冒頭シーンがYouTubeで視聴できますよ。
子どもから大人まで楽しめる作品になっています。
『ミュージカル えんとつ町のプペル』公式ホームページ:https://poupelle-musical.com/
歌舞伎
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実は、『えんとつ町のプペル』は歌舞伎にもなっています。
2022年1月3日から1月20日まで、「プペル ~天明の護美人間」という演目で上演されています。
歌舞伎でも脚本は西野さんが担当しています。舞台は江戸の町なので、少し世界観は変わりますが、大筋は同じです。
ゴミ人間=護美人間のプペルと父親の熊八、そしてプペルたちを追いつめる「田沼の三役」を市川海老蔵さんが、ルベットにあたる「屋根葺きのはる役」を市川ぼたんちゃんと堀越勸玄くんが交代で演じています。
歌舞伎ならではの醍醐味も加わって、歌舞伎も物語も楽しませてくれる演目になっています。
『プペル~天明の護美人間~』歌舞伎公式総合サイト:https://www.kabuki-bito.jp/theaters/shinbashi/play/737
イベント情報
『えんとつ町のプペル』はたくさんのイベントも開催されましたが、残念ながら現在はどれも終了してしまいました。以前開催されていたイベントを一部ご紹介します。
・プラネタリウム(2019年~2020年)
・えんとつ町のプペルVR(2019年)
・えんとつ町のプペル展 光る絵本展(2017年~2019年)
どれも大盛況で終了していますが、また新たにイベントが開催されると嬉しいですね!
まとめ
出典:photoAC
『えんとつ町のプペル』では信じることの大切さと難しさを考えさせられます。
夢をあきらめないこと、何かを信じること、誰かを信じること、誰かに信じてもらうこと。どれも難しいけど、誰にでもやろうと思えばできることで、とても大事なことです。
大切な人を大切にすること、そして大切にされること。そんな大切な誰かと生きることの奇跡を、改めて考えさせてくれる物語です。どんなふうに感じたかを家族で語り合ってみてはいかがでしょう。
子どもには夢を信じて歩んでいってほしい、そしてそんな子どもを信じて応援してあげたいものですね。
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